先週の授業で生徒が間違えた問題を翌週に再度解かせると、生徒が全く同じように間違えることがよくある。真面目に授業を受けている生徒でもそうだ。原因は明確で、授業で扱った問題を後日、見返していないからだ。
見返す作業は受験で一番大事な要素の一つ。授業を集中して受けるだけでは片手落ちで、勉強というのは内容を後で復習してはじめて完結する。
「頑張っているのに上手くいかない」と悩んでいる生徒は、後者を軽視している可能性が高い。人間の記憶力は本当に当てにならない。授業で間違えた、あるいは合っていても解答プロセスが曖昧だった問は必ず解きなおすことだ。こうして一人で勉強している時間に、頑健な学力が育つ。
「そこに座っていれば力が付くと思うな」と、一人は駿台の竹岡先生が、もう一人は脚本家の荒井晴彦氏が言っていた。含蓄のある良い言葉だと思う。
Comments